Hitorigoto

ひとりごと

柱の確認

先日普元寺さんで使用する柱の確認に行ってきました。

図面のように作務所中央に独立柱と図面下側の両隅に真壁納まりの柱があります。真壁納まりの隅柱は桧の8寸角で中央の独立柱は36㎝の8角形となります。この独立柱は当初30㎝の桧でしたが、空間にシンボリックに見えてくるので別の柱が無いかいろいろと問い合わせをして探していました。
そうすると北陸に欅の柱があることが分かり、今回それを仕入れることとなりました。
直接購入になったので運送代を入れても桧の柱と変わらずに変更できたので大変良かったと思います。それはいろいろと間に入っていただいた方々も余計なコストを求めずにできたことが最大の理由だと思うので本当に感謝しかありません。
今回36㎝に決めたのもベニヤで36㎝・38㎝・40㎝を1.8mで簡易柱を作り住職と一緒に決めました。工務店さんと一緒にこのひと手間を掛けていただいたことも非常にありがたかったです。
柱を8角形にしたのはただ単に意匠的なことだけではなく、構造梁が45度で建物隅からこの柱にめがけて刺さってきます。その時に4角形だと柱の角に刺さってきますが、8角形だとこの梁と正対した面に取りつくので加工がしやすいというメリットもあります。
意匠だけではなく、施工性など表にはあまり表れてこない部分の奥深さなどはもしかすると日本建築の根本にあるものではないかと、お寺の仕事を始めてから感じるようになりました。

ちなみにこちらは隅柱となる桧の8寸角。こちらも非常にきれいな材料を用意いただけました。現在基礎工事中で5月の中頃に上棟予定となっています。